2024年の4月、建築物の省エネ性能表示制度が改正されたことに伴い、BELS評価制度も新しく星(★)表示のルールが変更されました。
旧BELSでは、一次エネルギー消費量削減率が20%以上(BEI0.80以下)あれば、星の数は最大の星5つ(★★★★★)を取得できていましたが、
新BELSでは、同じ一次エネルギー消費量削減率が20%以上(BEI0.80以下)であっても、
30%未満であれば星3つ(★★★)で表現することになります。
下記参照ください。
【旧BELS評価書】 【新BELS評価書】
【星★の数の表示ルール】
太陽光発電システムなどの再エネ設備がある場合は、旧BELSより星の数がたくさん表示されるので、より省エネ性能が高い住宅であることを強くアピールしやすくなっています。
一方、太陽光発電システムなどの再エネ設備が無い、ZEHOrientedなどの場合は、今後は星の数はがんばっても最大4つしか取得できないので、一見、「省エネ性能が悪くなったのでは?」と思うかもしれません。
しかし、新ルールにより再エネ設備が無い場合は、星の表示を減らすルール変更があっただけなので安心してください。
なお、ZEHOrientedとして最高評価の星★4つを取得したい場合は、一次エネルギー消費量の削減率を30%以上にする必要があります。
これはエアコンやエコキュートなどのエコ住宅設備をちょっと強化だけではなかなか到達できないレベル。
断熱性能等級6相当まで断熱を強化しておくと、比較的取得しやすくなるでしょう。
次に、実際にBELS評価書を取得するメリットを3点ご紹介します。
性能評価機関など第三者評価によるBELS評価書を表示することは、消費者等に提供される省エネ性能に関する情報の客観性を高め、表示制度全体の信頼性の向上につながります。
性能評価機関など第三者評価によるBELS評価書を取得し、より高い省エネ性能を有することが確認できた住宅の場合は、「ZEHマーク」を表示することができます。
下記イメージ図参照。
自己評価ではこのZEHマークは取得できないので注意しましょう。
【2024年4月からのZEHマーク】
各省庁で実施されているZEH向け補助制度においては、住宅の性能を証明する証明書類として、ZEHマークが表示されているBELS評価書を求める場合がほとんどです。
BELS評価書は補助金対応のためには今や必須と言っても良いでしょう。
実際にBELS評価書を申請するためにはどのような流れになるのでしょうか?
住宅の建築主等を申請者として、住宅の設計者等が必要書類一式(下記a~f)を揃え、BELS評価書の申請をします。
準備期間:およそ1週間
(必要書類の例)
a. BELSに係る評価申請書
b. 設計内容説明書
c. 設計図書
d. 一次エネルギー消費量および外皮計算書
e. BELSに係る評価物件掲載承諾書
f. その他必要書類
審査機関:およそ2週間
交付は電子データまたは紙評価書の郵送によりお届け。
このようにBELS評価書の申請のためには、省エネ計算や書類の整備などの手間と時間がかかりますが、
お客様に住宅の性能のレベルをしっかりおつたえすることができます。
2025年の3月末までは設計事務所として住宅の省エネルギー性能を説明する義務がありますし、
2025年の4月からは新築住宅の省エネ基準適合義務がスタートするので、
新築全棟で何らかの証明書を取得しておくべき。
BELSは前述した通り補助制度などで証明書として活用できるメリットがあります
北陸の工務店様は、みなさんとても高いレベルの省エネ住宅を建築しています。
せっかくなので、これからは性能のアピールのためにも新築全棟でBELS評価書を申請するようにしましょう。
2024年4月からの新しいBELS評価書では、第二面に「目安光熱費」の表示が出来るようになりました。
「目安光熱費」とは、住宅の省エネ性能に基づき、一定の設定条件下で想定される年間の光熱費※の目安額を示したものです。星の数が多い住宅ほど目安光熱費が少ない金額で表示されます。
※目安光熱費の計算方法について
BELS評価書で表示される目安光熱費は、経済産業省資源エネルギー庁の「小売事業者表示制度において定められたエネルギー別単価(電気単価27円/kWh、都市ガス156円/m3、灯油88円ℓ)と整合をとったものとなっています。
(令和5年9月現在の単価)
【新しいBELS評価書のサンプル】
「目安光熱費」を表示するメリットとしては3つ挙げられます。
1. 消費者が住宅の省エネ性能を「目安光熱費」を参考に簡単に比較することができる。
2. 住宅購入検討時点で購入後のランニングコストも重要であると気づくことができる
3. 目安ではあるが、入居後の年間光熱費を簡単に知ることができる。
また、デメリットとして、「目安光熱費」を実際に支払う光熱費であると誤解してしまう点です。トラブルになりかねないので、契約前によく説明するようにしましょう。
住宅の省エネ性能をわかりやすく表示したBELS評価書は、様々なメリットがあります。
・★マークを利用して省エネルギー性能が分かりやすい
・第三者評価で安心
・補助金や減税制度に活用
・物件ごとの年間目安光熱費を表示可能 など
申請に手間はかかってしまいますが、取得するメリットが多くありますので
積極的にBELS評価書を取得してみてはいかがでしょうか。
北陸新築リフォーム補助金サポートナビでは、BELS申請に関するサポートを承っております。
詳しくは下記のページをご覧ください。
https://hokuriku-hojyokin.jp/service/64/
また、当サイトでは、北陸3県の工務店様の補助金申請のサポートしております。
・BELSに関して詳しく知りたい
・補助金の申請に関するサポートをしてほしい
・今、自社で使える補助金について教えて欲しい。
こういったご相談をお持ちの方は、北陸新築リフォーム補助金サポートナビに問い合わせください。