いつもご愛読いただきありがとうございます。
北陸新築リフォーム補助金サポートナビ運営局です。
今回のコラムはこどもみらい住宅支援事業の交付申請手続きについて解説いたします。
令和3年度補正予算事業として2021年11月26日以降の
請負契約(または売買契約)からが補助対象になっている『こどもみらい住宅支援事業』。
予算規模1142億円、若者夫婦世帯または子育て世帯が新築住宅の取得した場合、
性能に応じて最大100万円もらえるこの制度。
省エネリフォームも補助対象となっておりこちらは世帯要件ありません。
原材料高騰のおり、利用しない手はありません。
本コラムをお読みいただいている方は、当然情報確認済だと思いますが。
ところで実際に補助金の交付申請はしましたか?
補助金予算ですが83%消化済となりました!(令和4年11月24日現在)
大至急、物件ごとの交付申請(または予約申請)手続きをしないと、予定していた補助金はもらえませんよ!
さてここで問題なのが、
従来のグリーン住宅ポイントと違って今回は紙の申請書がないという点です。
補助金が欲しいなら建築事業者がパソコンを操作して申請するしかありません。
ところがこの『補助業事業ポータル』が大変わかりにくい。
今回の補助金対応で一番やっかいなのが、
この補助金のためにインターネット上に作られた
補助金手続き専用サイト『補助業事業ポータル』操作かもしれません。
<こんな方は要注意!>
補助金スタートした当初に事業者登録は何とかやったが、その後HPを全く見ていない方。
申請しないといけないリフォーム案件が次々と工事完成しているのに、放置している方。
なんとなく、そのうち時間ができた時にまとめて作業しようと思っている方。
もしや、もう一度ログインしたらすぐに交付申請できると思っていませんか~~???
1日では終わりませんよ~~
申請できるまで1週間はかかるはず!
ちなみに補助金審査完了まではさらに3か月くらいかかってます!
補助金は予算があるうちに物件ごとに「交付申請」手続きをポータル内で進めないともらえませんが、
事業者登録で事業者IDを取得しパスワードを決めた後に★、
事業者振込先口座の通帳コピーをアップロードして、
「口座登録」申請ボタンを押して事務局チェックを再度受ける。
受理されて「口座登録完了のおしらせ」メールが届いたら、
HPから改めて「担当者アカウント」を申請して
「担当者アカウント情報」登録内容を完成させないと、
「交付申請」入力画面へぜんぜん進めませんよ~~~!
・・・この文章の意味が既に分からないですよね。
(そんなこと言われても、自分があのときやったのは何だったのかいまいちわからないから)
分からない方、たぶんね、★のところですよ!!申請手続きの入口ドアの、外です。
「じゃあ補助金ホームページに書いてあるお問い合わせ先ナビダイヤルに電話してみよう!」
ところがいつも話し中。。。
なかなかつながらない・・・
やっとつながった!と喜んだのもつかの間。
電話相手にネット上の画面のどこをどうしたらわからないと言ったら。
「まずはマニュアルを読んでから電話してきてください。」
塩対応スゴ!
これは、複数名から聞いた、本当の話です。
それで、仕方なく事業HP内をあちこち見てマニュアルを探したそうです。
リフォームじゃない、建売じゃない、
それらしき資料をやっと見つけてダウンロードして、読んでみました。
この場合は「交付申請等マニュアル」A:注文住宅の新築 全44ページ。
わかったのは、ログインした後のこの画面のどこをどうすればいいのかは、
マニュアル読んでも結局わからない。ということ(TmT)
そんな状態の(補助金交付申請の途中で心が折れた)方が、とっても多いです。
哀。。。
もう一度やる気が出るのを待っているうちにも、予算はどんどん消費されています。
実施状況はこちら
https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/
お客様に補助金を約束した以上、自力で何とかしないといけません。残り予算のあるうちに。
そこで、次にログインした時迷わず進めるように、
よくひっかかる部分と申請手順をご紹介します。
【目次】※注文住宅新築の場合で記載しています
1. まずは青い画面で事業者口座登録完了まで済んでいるかチェック
2. 交付申請担当者アカウントを申請
3. 交付申請担当者アカウント登録完了
4. 新築の省エネ性能のレベルに応じて補助金が変わります
5. 新規申請(予約)から交付申請入力をする
6. さらにBELS評価書等と基礎完成写真をアップロードする
7. まとめ
まず、ずいぶん前に事業者登録して入手したユーザーIDとパスワードでログインしましょう。
ログインできたら、青系デザインの画面ですよね?
それは事業者情報画面です。
建設業者としての情報画面です。
さて、ここで1つコツがあります。
画面内の下記情報を見つけたらすぐにメモか、スマホで画面を写真撮影しておきましょう。
「登録事業者番号」 6桁くらいの英数字
「連携用パスコード」 6桁くらいの英数字
あとできっと役に立つはず。
次に、事業者登録ステータスというところを確認します。
「登録完了」になっているならOKですが、
そうではないなら何かの不備で事業者登録申請は途中でストップ中です。
そのよくある例が、事業者の口座の登録がまだというケースなんです。
事業者登録ステータスが登録完了になるまで交付申請できませんので、
どうしてストップしているのかを確認しましょう。
ちなみに事業者登録未完了状態でも、最初に事業者登録申請した時点で
補助対象住宅の着工は可能になっていますのでご安心を。
事業者の口座の登録の方法ですが、
画面下の方へスクロールし
「口座登録」の「口座の新規作成」を押して、黄色オレンジボタン「保存」がちゃんと押せるまで、
入力や自社の通帳口座の表紙の写しなどのアップロードを進めましょう。
※この補助金は振込先は事業者になります。お客様の口座ではありません。
最後に申請するボタンを押してください。口座登録申請完了です。
返事は早くて1週間以内のはず。
この日はもう寝ましょう。
後日、口座登録が完了したとおしらせメールが届いたら、
こどもみらい住宅支援事業HPのトップページを開いて、下の方にスクロール。
「交付申請担当者の登録」
https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/personnel-entry/
情報の入力に再度、ご自分の氏名とメールアドレスを入力しましょう。事業者登録で使ったものと同じでもOK
規約に同意して、アカウント発行依頼をしましょう。
担当者アカウント発行という黄色オレンジのボタンを押します。
しばらくするとメールが届きますが「アカウント発行は2時間くらいはかかる」
というただの確認メールですのでこの日はここまでで作業終了です。
翌日くらいにはメールが届いてます。
そこに書いてあるユーザーIDとパスワードを使って、ログインするのですが
青い画面になっちゃう人はパソコンが事業者IDを覚えこんでいるので一旦ログアウトしましょう。
ここで2つめのコツですが、
今届いたばかりのユーザーIDは、2から始まる9桁のはず。
交付申請手続きのためにはこっちが重要です。
今後は毎回このユーザーIDを使うと思っててください。
パソコンのデスクトップにメモを貼っておきましょう。
ちゃんと入れたらこんどは配置は同じだけど緑色のデザインになっている画面のはずです。
この緑色画面でないと交付申請できません。緑ですよ~~みどり!
さて、この緑画面内の空欄を入力して仕上げていきます。
コーヒー淹れてじっくりしましょう。
まず、ここで入力必要なのは
「登録事業者番号」 6桁くらいの英数字
「連携用パスコード」 6桁くらいの英数字
もう青い画面に行かなくて済むように、メモかスマホで写真をおすすめしたアレです。
この時うっかり青に戻って緑に戻れなくなった人多数。。。注意しましょう。
この入力で「人(担当者)」としての自分は「会社(事業者)」の人ですよとひもづけができます。
空欄があるかぎり入力して保存。
画面が先に進むまで、黄色オレンジのボタンをひたすら押していきましょう。
全部入力が終わったなら、画面の一番上の「新規申請(予約)」の画面へ。
黄色オレンジの「A注文住宅の申請ボタン」も押せるようになってます。
ここまでの操作を、補助金申請物件の着工前にしておくことをおすすめします!
さて、こどもみらい住宅支援事業では新築住宅であれば最大100万円の申請ができますが
省エネ性能がどれくらいか、契約日がいつかによって、100万、80万、60万と3パターンあります。
ZEH等のレベルであれば補助金額は最高の100万です。
太陽光が無いと普通は100万もらえないのですが、北陸は多雪地域の積雪荷重100㎝オーバーがほとんどなので、
実は太陽光発電システムが無くても断熱性能等が良ければ(ZEH水準住宅であれば)
ZEHOrientedとして100万申請できますのでおすすめです。
ただし建築士による個別の確認が前提ですので、
建築主であっても建築士ではない以上、お客様は自ら判断しないでください。
省エネ性能がZEH水準住宅にならないのであれば、80万の長期優良住宅や認定低炭素、
性能向上計画認定住宅での申請を検討しますが、
実は2022年10月の認定基準みなおしにより、認定住宅=ZEH水準必須になりました。
ZEH水準住宅でかつ認定住宅であれば80万の申請ができます。
残りは60万の申請ですが、2022年6月末までに請負契約(または売買契約)済で、
省エネ基準適合住宅であることが条件です。
請負契約日で補助対象となるかどうかが大きな分かれ道になります。
契約日が該当しない方で性能がZEH水準未達の場合は、
こどもみらい住宅支援事業補助金は0円です。
補助金が欲しいならZEH水準まで断熱仕様変更すれば100万円できます。
断熱仕様変更の内容としては主にサッシ仕様変更や断熱材の厚み変更が考えられます。
差額はたぶん100万円もしませんよ。
ぜひこれから永く住むであろう住宅の、暖房費にかかる電気代節約のためにも、
補助金で差額をまかなえるとして断熱強化をおすすめしてみてください。
今回の補助金はZEH水準までの仕様アップを市場に定着させたくて、
補助金は事業者に入金という設定になっています。
工務店のみなさま、ぜひ税込100万円までの仕様アップ経費は補助金でまかなえるとお客様に説明して、
仕様変更の同意をいただきましょう。
こどもみらい~というタイトルですが、実態として補助金の目的は
カーボンニュートラル対応できるZEH等の住宅を普及することです。
「住宅の省エネ化には補助金を使いたくない、補助金で車を買いたい」
これは事業目的に合いません。
ZEH水準住宅を建てない限り、国からのごほうび(補助金)はないとご理解ください。
ところで、北陸では太陽光発電システムは本事業の補助額100万申請のためには必須というわけではありませんが、
とはいえ実際、新築時に採用するのが最もコスト安です。
新築設計当時に事業者側からの提案がひとことも無かったというのはあまりに無防備です。
建築士として省エネ性能についての説明義務は既にあります。昨今の国際的なエネルギー問題もからめて、
一般的な考え方を伝えることもお仕事ですので、みなさまの好き嫌いは置いておいて、
太陽光発電システムの採用について考慮するようなるべく発言しましょう。
補助金額が決まると必要書類も確定しますのでまだのものがあれば準備しましょう。
① ※共同実施規約(新築用)カラースキャンしたPDF
② 工事請負契約書(または売買契約書)カラースキャンしたPDF
③ 確認済証
④ ※工事出来高確認書(新築用)と 基礎工事完成写真等
⑤ 住民票の写し(世帯全員表示しておくのがおすすめ)通常は引越し前の住所
⑥ 住宅の省エネ性能を証明する証明書等(BELS評価書等)
※は本事業HPからダウンロード入手してください。
補足:予約申請の場合は④は不要、⑥はBELS評価の「発行受付書」で可
④の工事出来高確認書と基礎工事完成写真について
今回のこどもみらい住宅支援事業では、契約後着工してそれなりに現場が進まないと結局は交付申請ができません。
グリーン住宅ポイント等とはこの点において運用が異なりますので注意しましょう。
なお、予約申請という方法はありますが任意です。基礎工事が工期的にまだまだ先と言う場合におすすめ。
予算が残り少なくなった場面では特に有効ですが、
予約後にあらためて交付申請必要なので交付申請期限内(令和5年3月末までの予定)までに
基礎工事完成できなかったら補助対象になりませんので注意。春までは予約はひっぱれません。
基礎完成写真(杭工事がある場合は杭工事完成時写真)は
日付けと現場名を書いた現場工事看板を入れつつ写真撮影しましょう。
2方向以上撮影。現場工事看板あり写真がひとつも無いと審査側から再撮影を指示されますよ。
交付申請のために必要な書類のうち最も遅いタイミングで入手することになるのが
たぶん基礎完成写真になるはずです。
従って、そもそも本補助金は、残り予算のあるうちに基礎工事完成まで進んだなら
補助金対象になるという点に注意しましょう。
特に年末12月以降の冬工事では雪の影響もあり、やりたくても現場が進まないこともあると思います。
補助対象になる見込みではあるが、
現場が予定通り進んで交付申請手続きできるまでは補助金は約束できないことを、
事前にお客様にお伝えししておきましょう。
⑥省エネ性能の証明書の例「BELS評価書」とは
BELS評価書は住宅の省エネ性能を★の数で表示して、建築主にわかりやすく表現した証明書です。
家電量販店で家電に★が付いているのを見ながら商品を選ぶのと同じですね。
ZEH、NearlyZEH、ZEHOriented であることを証明する書類は基本的に「BELS評価書」になります。
図面審査のみで着工後でも申請できるものですが、登録性能評価機関で約1か月は審査に時間がかかりますので、
なるべく着工するころには審査申し込みするようにしましょう。
なお当事務局ではこのBELS評価書の申請サポートも対応しております。お問い合わせください。
さて、ここまで読んだ方は、きっと補助事業ポータル入力するご本人だと思いますが、
貴方は営業担当ですか?設計?現場監督?または全てを担当していますか?
担当現場の交付申請必要書類はご理解いただけたと思います。
あとは入力してアップロード作業をなるべく早くするだけ。
交付申請できたら、支援室から訂正依頼のメールが多少あると思います。
訂正指示がいちいち大げさでギョッとしますが、慌てず冷静に対応しましょう。
訂正指示はいまいち理解しにくいです。むこうは項目別のマニュアル文言を入れてるだけなので、
わからなかったら例のコールセンターに電話しましょう。今度はちゃんと話を聞いてくれます。
なお、補助金対応サポートの経験上、後日補助金が対象外になるような問題が生じる場合は、
契約書に原因があることが多いです。
補助対象とするために契約日を上から書き換えたり訂正したりするのは無効ですのでやめましょう。
このように、こどもみらい住宅支援事業など補助金に対応するには、本当はいろんな担当者の連携が必要です。
契約期限のこと、住宅の性能のこと、工期のこと。
大手ハウスメーカーは完全に分業制でそれぞれ分担して対応できますが、
中小工務店の方はそもそも人手不足なところに、
にわか補助事業があるたびにしくみを覚えパソコン操作まで覚えないといけないなんて、正直オーバーワークです。
ずっとならまだしも、今年だけですから。。
当事務局では性能評価、補助金の申請手続きについては一定のご支援ができますので、
お一人でお悩みの方は当ホームページのお問い合わせ先からぜひご相談ください。