いつもご愛読いただきありがとうございます。
北陸新築・リフォーム補助金サポートナビ編集部です。
今回のコラムでは、この春新たに始まった補助金「先進的窓リノベ事業」ですが、
補助金額が良すぎて「あまりにもおいしすぎる」と、業界は今、大変盛り上がっております。
概要や申請手続きなどについて交付申請マニュアルをしっかり読んでいない方、
工事後に確認してもきっと手遅れですよ~~!
詳しく解説していきますので、工務店の経営者、責任者の方は是非ご覧ください。
【目次】
1. 『住宅省エネ2023キャンペーン』先進的窓リノベ事業とは
2. 今やるべきこと「事業者登録」と「交付申請担当者アカウント」の申請とは
3. 予約申請と交付申請に必要なものとは
4. この補助金で実質タダで内窓をつけられるって本当?
5. まとめ
当サイトでもこれまで何度か情報発信してきました、
令和4年度補正予算事業、国交省環境省経産省の3省共同で実施している『住宅省エネ2023キャンペーン』。
既存住宅の省エネリフォームをより効果的に促進するため、
「こどもエコすまい支援事業」「先進窓リノベ」「給湯省エネ」の3つの補助金事業が同時にスタートしました。
この3つの補助金は併用可能、補助金申請手続きもワンストップ申請を利用すれば比較的シンプルに申請できます。
対象は令和4年11月8日以降の契約案件からで(こどもエコすまいは緩和措置あり)、
着工は原則として事業者登録申請以降です。
ただし、こどもみらい登録事業者の場合などは例外があるので、
当サイトの別コラムに解説資料掲載しました。ぜひご確認ください。
「1月27日セミナーレポートこどもエコ支援事業とは」
お役立ち資料 ダウンロードURL
この3つの事業のうち、今最も話題になっているのが「先進的窓リノベ事業」です。
予算は1000億ですがこの補助金だけが先行して予算消化が進んでしまうのではないかと懸念する声多数。
なぜなら、この補助金目当てで高性能内窓などサッシを発注する人が現在急増しており、
サッシメーカーは増産体制強化するも、それ以上に集中する発注に生産・納材が追い付かないそうです。
現在、納期はすでに遅れ気味、メーカーによっては納期が2か月くらいかかる場合も発生しているらしいです。
このあまりの白熱ぶりに「補助金予算がすぐなくなってしまうのでは」と、
早くも補助金がいつまで持つのかというご相談、お問い合わせが急増しております。
誠に申し訳ありませんが、いつ補助金が終わるのかなんてわかりません。
サッシ屋さんにも、国にも。。。
そもそもこの補助金の交付申請は始まっていません。
令和5年の3月31日の10時からやっと交付申請(または予約申請)受付開始予定です。
なので現在はまだ1円も減っていませんよ~!安心しました?・・・安心できませんね。
なぜなら手続きをよく知らないから。。
まずは補助金の交付申請のタイミングと必要書類、
それと予約申請ができる場合の条件について確認しましょう。
まず今やるべきこと。本事業を利用できる住宅省エネ支援事業者として
「事業者登録」の申請は承認済(完了)ですか?
今、あわてて事業者登録の方法について調べている事業者様が、本当に多いです。
申請方法については当サイトが作成した参考資料を参照ください。
申請ポータル画面の解説もある貴重な資料です!
お役立ち資料①新規【住宅省エネ2023】事業者登録しましょう
お役立ち資料②継続【住宅省エネ2023】事業者登録しましょう
この事業者登録のステータスが画面中で「承認済(登録完了)」と表示されている必要があります。
承認済=口座登録まで済んでいる状態のことです。
この状態になっていないと、令和5年3月31日からいよいよ始まる交付申請が提出できません。
ご自分の会社のステータスがどうなっているか、今のうちにチェックしておきましょう。
次に「交付申請担当者アカウントの発行依頼」をしましょう。
補助金の交付申請の受付は令和5年3月31日に開始予定ですが、
それに先立って、交付申請に必要な担当者アカウントIDの申請が令和5年3月24日から始まりました。
このIDの申請は事業者登録のステータスが「審査中」でもできるので、
まだの人はすぐに申請しましょう。
この交付申請担当者アカウントIDをメールで受け取ったら、
共通申請ポータルにログインし、自社の事業者登録情報と連携させましょう。
そこまで進めておかないと交付申請を提出できません。
ところで、旧補助金「こどもみらい住宅支援事業」でも同様に申請ポータルで交付申請していましたよね。
この去年取得したこどもみらい補助金関係のIDを、
今の住宅省エネ2023キャンペーン補助金にも使えるものだと誤解している人がとっても多いです!
こどもみらいの時に使っていたIDは、今からの補助金では使いませんよ~~!
今回の申請ポータル画面(共通)は水色です。青でも緑でもありません!
ログイン先を誤解してませんか~~!!
もうさっそく、今混乱しているよという担当者様へ、大ヒント!!
今の住宅省エネ2023キャンペーンで使うのは、
★事業者IDは、6から始まる9ケタの数字です!
★交付申請担当アカウントIDは7から始まる9ケタの数字です!
★ログインするのは(共通申請ポータル)こっちです!
以下はまとめです。
|
1/17から事業者登録受付中 |
3/31から交付申請受付へ |
こどもみらい(終了) |
1から始まる9ケタの数字 |
2から始まる9ケタの数字 |
住宅省エネ2023キャンペーン |
6から始まる9ケタの数字 |
7から始まる9ケタの数字 |
現代の、インターネットで補助金申請するというしくみは、自社のID管理と理解が何より重要です。
毎回、担当するスタッフをテキトウに決めている会社さま。
今後は自社の通帳や会社登記簿情報の管理と同様、
こういった事業者登録に関する情報を一元管理する専任者を決めた方が良いですよ。
社会保険などの税金関係も含め、g-Bizとかいろんなネット申請のしくみが、
今はそれぞれ混在していますが、だんだん共通になっていくので。。。
このへんの整備は国のマイナンバーカード普及活動と目的は同じ。
補助金の内容は理解せずとも、
なんという年度のなんの補助金の事業者登録情報なのか、
最終的に一元管理保存するるよう、そろそろ自社のルールを見直しましょう。
さてここからは「先進的窓リノベ」の
補助金交付申請または予約申請について解説します。
補助金額を個別に申請して予算確保する手続きのことを交付申請と言いますが、
原則として、補助対象とするリフォーム請負工事に含まれるすべての工事が完成してから申請します。
サッシ交換工事以外に内装のクロス張り替えやフロア張り替えも工事も一緒に契約した場合、
内装工事も完了してからサッシ交換工事についての補助金を交付申請することになります。
交付申請に必要なものはこちら
① 先進的窓リノベ事業共同事業実施規約
② リフォーム工事請負契約書の写し
③ 発注者の本人確認書類
④ 補助金申請額が30万円以上の場合のみ建物不動産登記事項証明書等
⑤ 工事前写真(補助対象の箇所すべて)
⑥ 工事後写真(補助対象の箇所すべて)
⑦ 窓の性能証明書(補助対象の箇所すべて)
また、任意の制度ですが、当該リフォーム工事に着手した時点(建物解体など具体的な着手)で、
交付申請の予約を申請することができます。
有効期限は3か月間ですので、3か月後にすべてのリフォーム工事が完成し
交付申請することが条件になります。
予約申請に必要なものはこちら
① 先進的窓リノベ事業共同事業実施規約
② リフォーム工事請負契約書の写し
③ 発注者の本人確認書類
④ 補助金申請額が30万円以上の場合のみ建物不動産登記事項証明書等
⑤ 工事前写真(補助対象の箇所すべて)
⑥ 解体など着手したことがわかる写真(着工前の建物と解体中の建物写真など)※
※3月14日の交付申請マニュアル改訂で補助対象工事の
いずれかの工事への着手解体が要件→当該リフォーム工事契約に含まれる
他の工事の着手(補助対象外含む)に訂正されました。
リフォーム工事が1000万以下の部分的な工事であれば
3か月以内に完成するでしょうから、
予算の残りが心配なのであればこの予約申請をおすすめします。
ただし現場が始まらないと予約申請はできません。解体写真がいるので。。。
いくら予算の減り方が心配でもサッシを発注したら予約できるわけではないので、
誤解しないようにお客様にも説明しましょう。
また、リフォームの内容が内窓取付工事のみである場合も予約申請できません。
内窓は設置するだけで解体が無いので。。
内窓リフォームにおける着手写真は、結局は工事完成写真になりますね。
なお、足場、仮囲いの設置、現地調査や採寸、資材の現場搬入、
現場事務所の設置などは着手とはみなしません。
もっと具体的に住宅の形状の変化(解体等)が前提なので注意しましょう。
大規模リフォームで工期が半年くらいかかるなどの場合は、
予約申請の有効期限が3か月しかない点を考慮しましょう。
躯体・防水工事まで(解体+躯体工事+外窓工事)をひとまとめにした1期工事を、
3か月程度に設定して請負契約書を作成し、
1期工事の着手時に予約申請し3か月後に交付申請する案などを検討しましょう。
請負契約書が分かれているなら申請は可能です。
リフォームは何度でも交付申請できますが、
原則として契約に含まれるすべての工事が完成しないと交付申請できないというルールがあり、
1契約1申請のイメージで制度設計されている点を理解しておきましょう。
交付申請を自由に複数回に分けることは基本的には許されていません。
さて、業界が大変盛り上がっている「先進的窓リノベ」ですが、
みなさんはお付き合いのあるサッシメーカー営業担当者さんから
「この補助金を使えば場合によっては実質タダに近い金額で内窓をつけられますよ!」と
興奮気味にすすめられたことありませんか?
メーカーさんがあまりに興奮してるから、説明自体が長くてなかなか終わらないんですが笑、
この補助金の補助額がサッシ取付費の実態を考えると
経費の半分以上まかなえると言いたかったんだと思います。
対象工事の詳細 例:内窓設置の場合
Aグレードの窓(建具は樹脂製+ガラスは複層のLOW-Eガス入り窓など)
大サイズ 1カ所あたりの補助額 69,000円※
中サイズ 1カ所あたりの補助額 47,000円※
小サイズ 1カ所あたりの補助額 30,000円※
北陸ではこの※の金額がサッシメーカーからの仕入れ値に近いケースがあるようなのです。
補助金額については下記HP
対象工事の詳細【内窓設置】|先進的窓リノベ事業【公式】 (env.go.jp)
仕入れ値相当が補助金でまかなえるなら「自分で施工すれば実質タダで内窓をつけられる」と
考えたリフォーム事業者がいるようです。例えば大工さんの自宅とか。
補助金は、「リフォーム工事請負契約」を締結する工事が前提になっています。
DIYリフォームは補助の対象外。なお、サッシ発注だけでは請負工事に該当しません。
取付施工費も含めて一式で他人に発注するケースのみを補助対象としています。
従って大工さんが自宅にサッシの取り付けを自分で行って
請負契約書が無いなら補助金の対象外になります。注意しましょう。
また、サッシ取付工事の見積書のうち、
補助対象になる経費※(製品代+工事費)の合計額と、
今回もらえる補助金の合計を比較して、
経費※の方が補助金額より小さくなるくらい安くしてしまう場合。
これまた補助対象外になります。※経費は全て税別で計算します
「実質タダで工事できる」
「補助金で儲かる」
こういった現象を国は許しません。安易に考えないでください。
税別の経費(製品代+工事費)の補助対象工事費の合計が
補助金申請額と完全同額のケースは認められる見通しです。
消費税は100%負担しますが、
それでも工事費の半分近くを補助金で支援されるならやりたい!という方は実際多そうですね。
サッシメーカーも増産体制整え中ですが、
それを上回る内窓の見積・発注が大変増えているとのこと。
興味のある方はすぐに見積依頼した方が良いと思いますよ!
令和5年に実施される住宅リフォーム補助金制度として
大々的に国もアピール中の『住宅省エネ2023キャンペーン』について
解説してまいりましたがいかがだったでしょうか。
3つの補助事業は併用できる点、
契約や着工の条件・申請期間・手続き方法は同じである点など、
消費者にとっては利用しやすい体制が整っているため、
今年請負うリフォーム工事の全てにかかわってくる可能性がきわめて高いです。
『住宅省エネ2023キャンペーン』全体のあらましと、
交付申請手続きについてきちんと確認しておくことをおすすめします。
当サイトではさまざまなお役立ち資料をご用意しております。
ダウンロードしてぜひご活用ください。