住宅瑕疵担保責任保険とは？その全容を徹底解説

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北陸新築リフォーム補助金ナビ運営局です。

今回のコラムは住宅瑕疵担保保険について解説いたします。
多くのハウスメーカー様や工務店様はご存知の制度だとは思いますが、改めて内容やメリットを解説いたします。

目次
1. 住宅瑕疵担保責任保険の背景と目的
2. あんしん住宅瑕疵担保責任保険の特徴とは？
3. 住宅瑕疵担保責任保険を利用するメリット４点
4. まとめ

1. 住宅瑕疵担保責任保険の背景と目的
2. あんしん住宅瑕疵担保責任保険の特徴とは？
3. 住宅瑕疵担保責任保険を利用するメリット４点！
4.　まとめ

1. 住宅瑕疵担保責任保険の背景と目的

2005年、とあるデベロッパーが販売した新築分譲マンションにおいて、設計を担当した構造計算士の不法行為により、必要な構造耐力が不足した状態のまま販売されるという事件がありました。万が一地震が発生すれば倒壊する危険があります。

耐震性を確保するためには、建て替えを含む大規模補修が必要でしたが、法律で決められた瑕疵担保責任によれば、販売元のデベロッパーが補修費用負担するはずでした。
ところが、補修を実行しないままデベロッパーが倒産してしまったため、当該分譲マンション購入者自らが多額の費用を負担して耐震補修することになった「構造計算書偽装問題」が発生し、社会問題となりました。

この問題に対応するために、3年ほどですぐに制定されたのが、2009年10月施行の「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律（住宅瑕疵担保履行法）」です。この法律の制定により、現在、新築住宅の請負人や売主（住宅事業者）には、瑕疵担保責任を確実に履行するために、資力確保措置（かし保険への加入または保証金の供託）が義務付けられています。

あんしん住宅瑕疵保険とは

住宅瑕疵担保責任保険法人である株式会社住宅あんしん保証が提供するあんしん住宅瑕疵保険（以下「保険」といいます。）はこの法律に定める資力確保に対応した保険です。

瑕疵（かし）とは
瑕疵（かし）とは、「欠陥」を意味します。この法律で言う瑕疵は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の欠陥を指しています。

あんしん住宅瑕疵保険のしくみ

住宅事業者が住宅の発注者または買主（住宅取得者）に対して瑕疵担保責任を負担することによって被る損害を補償します。また、住宅事業者が倒産等の場合など相当の期間を経過してもなお瑕疵担保責任を履行しない場合は、住宅取得者に直接保険金をお支払いします（直接請求）。

保険の対象となる部分

柱、基礎等の構造耐力上主要な部分と外壁、屋根等の雨水の浸入を防止する部分（基本構造部分）です。

保険期間

原則として住宅の引渡しから10年間

2. あんしん住宅瑕疵担保責任保険の特徴とは？

特徴01　地盤が原因の瑕疵も対応
住宅を設計、施工する場合には、地盤の状況を適切に調査した上で、調査の結果に応じた基礎の設計・施工を行わなければなりません。
あんしん住宅瑕疵保険では地盤調査および基礎の設計・施工が原因の不同沈下によって建物への損害が生じた場合でも、基礎の瑕疵として請負人・売主が契約不適合責任（瑕疵担保責任）を負うことから、地盤が原因の場合も瑕疵保険金の支払いの対象となります。

特徴02　不同沈下特約で経費節減しながら安心感アップ
不同沈下事故が発生した場合は保険金お支払い対象ですが、その補修費用が高額となる場合があります。「不同沈下上乗せ特約」は、あんしん住宅瑕疵保険を主契約として、オプションで付帯できる「不同沈下上乗せ特約」をご用意しています。
保険対象住宅の基礎または基礎ぐいの瑕疵に起因して不同沈下が発生した場合、不同沈下事故に係る損害について5,000万円（戸建て住宅の場合）を限度に保険金をお支払いいたします。
※「不同沈下（ふどうちんか）」とは、不等沈下ともいわれ、建物の重みによって地盤や
建物が不ぞろいに沈んだり滑り出したりする現象のことを言う。家全体が均等に沈下するのとは違い、不同沈下はドアの開け閉めに支障が出たり、隙間風や雨漏りの原因となったりすることがある。

特徴03　あんしん住宅瑕疵保険オプション検査「あんしんプレミア検査」
あんしん住宅瑕疵保険の現場検査は、原則として住宅の階数に応じて実施します。木造の2階建て戸建住宅の場合、①基礎配筋検査と②上部躯体検査は必須ですが、さらに任意のオプション検査「あんしんプレミア検査」をお申込みいただくと③構造金物検査④追加防水検査⑤断熱材・バルコニー防水措置検査を追加で検査することができます。
※地階を含む階数が３以下の戸建住宅の場合
これにより、
事業者様のメリットは
①トータルな検査体制の構築が可能です　
②お客様に「あんしん」をPRしていただけます
③雨漏り等の事故防止につながります
④自社の施工技術の見直しが図れます

特徴04　三井住友海上火災保険の割引あり
あんしん住宅瑕疵保険に加入している物件は三井住友海上火災保険株式会社のGKすまいの保険［すまいの火災保険］に住宅購入者割引が適用されます。（火災保険の保険期間が6年以上の場合に限ります。）

特徴05　生涯顧客化を目指す事業者様をサポートするメニュー

〇住宅完成保証制度
注文住宅の請負契約を締結した登録事業者様が住宅の完成前に万が一倒産等により工事の継続が不可能になった場合に、住宅あんしん保証がお客様の支払った前払金や工事の引継ぎにおいて生じる増高工事費用を保証証書記載の金額を限度にお支払いすることで、工事の完成を支援する制度です。本制度は、お客様に「万が一」でも安心して請負契約を締結する環境を整え、第三者機関の保証を受けることができる事業者であることのアピールに活用いただけます。

〇あんしん住宅設備機器保証サービス
主要設備機器のメーカー保証が終了した後、引渡し日（メーカー保証開始日）から最長10年間が経過するまでの間、メーカー保証とほぼ同等の保証を行うサービスです。メーカー保証が終了してしまっても本保証の範囲の故障であれば期間中何度でも無償修理サービスをご利用いただけます。取扱説明書や注意書に従って正常に使用したにもかかわらず、製品に生じた電気的・機械的故障で、かつ、メーカーの保証規定にて対象となる自然故障が保証対象になります。
保証対象機器の例：システムキッチン・システムバス・給湯器・洗面化粧台・多機能便座・エアコン（オプション）

〇あんしん住宅延長瑕疵保険
あんしん住宅延長瑕疵保険は、住宅事業者が瑕疵（かし）担保責任期間（法定保証10年）後も、検査および住宅のメンテナンス工事を行うことで、基本構造部分に係る保証を延長する場合に、その保証の履行をバックアップするために加入いただく保険です。検査・保証を提供する住宅事業者を対象にご提供します。

3. 住宅瑕疵担保責任保険を利用するメリット４点！

工務店様が住宅瑕疵担保保険を利用するメリットを４つご紹介いたします。
①瑕疵保険の加入にあたり専門の建築士による第三者検査を受けるため、購入希望者に物件の安全性をアピールできます。
②新築住宅入居後、万が一雨漏りが発生した場合には、必要な補修工事費用を瑕疵保険金で補修することができます。
③第三者検査を活用することで自社の施工品質が確保でき、自社の施工技術の見直しや改善が図れます。
④あんしん住宅設備機器保証サービスやあんしん住宅延長瑕疵保険など、その他の保証商品や各種サービスで地場工務店様をバックアップ。大手ハウスメーカーと同等の保証やサービスを提供することができ、住宅購入者様の生涯顧客化が図れます。