今回解説する部分のみを抜粋した国交省説明資料のダウンロードはこちら。
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北陸新築・リフォーム補助金サポートナビ編集部です。
先日、国交省主催の改正建築基準法・改正建築物省エネ法制度説明会に参加しました。
説明会は約1時間半でしたが、
あまりにも新しい情報が多すぎ&変更事項が多すぎて、
説明終了後には個別質問の長蛇の列が・・・!
今回の法改正は、省エネ適合だけでなく、構造規定にもかなりの改変があります。
2025年の確認申請が激変します!混乱必至。
今回の説明会のポイントは4つ。
当サイトをご愛読いただいているみなさまのために先行して、
全4回シリーズで重要なポイントを毎週ご紹介していきます!
令和7年(2025年)4月に施行予定の改正建築基準法は、
従来の「重い屋根」「軽い屋根」等の区分を撤廃し、建築物の仕様の実態に応じた荷重を
考慮した設計とするために、
以上をまったく新しく整備することになりました。
これまでの壁量の算定手法は完全に破棄、
多雪用とか一般用とかもありません。
日本全国、同じ早見表や表計算ツールを使うことになるそうです!
なお、今回の説明会用資料では
おそらく②の表計算ツールが最も活用されそうな気がしますが、
1階2階の軒高
1階2階の床面積
屋根の仕様
外壁の仕様
太陽光の有無
天井(屋根)断熱材の密度と厚み
外壁の断熱材の密度と厚み
以上の情報をツールに入力すると、床面積に乗ずる必要壁量の数値が算出されるしくみ。
また、柱の小径については下記の3つの手法が示されています。
②の表計算ツールでは、樹種情報を反映することができます。
③は柱の小径別に柱1本でカバーしてもいい床面積を算出するもの(計算がめんどくさそう)。
昨年の「ZEH水準等の木造建築物の構造基準(案)」で示されていた、
壁量や柱の小径の指標(多雪地域のZEHの柱の小径が135角になりそうだった件)ですが、
今回の仕様別荷重を反映する新ツールの整備により完全に白紙撤回になりました!!!
ZEHにしたら新築全棟、構造計算しなくてはいけないのかと心配していましたが
確認申請のみであれば従来通り、仕様規定で設計できそうですね。
なお、長期優良住宅制度や住宅性能表示制度においては、
現行通り、地震係数や積雪荷重を含めて壁量を検討するとしており、
2025年までに「新耐震等級2」なるものが関連告示の改正により整備されていくそうです。
まずは①早見表②の表計算ツールを実際に確認してみたいですね!
11月上旬には公表予定とのこと。
当サイトでも最新情報を順次お伝えしていきます!!
これからの確認申請は、壁量と柱の小径の決定のためには住宅の仕様(荷重)を先に決定します。
仕様の未決定が多いほど安全側の指標を使うしかないでしょう。(早見表を選択)
建物の荷重の要素には断熱材も含まれています。
構造と省エネに関わる内容を仕様書にまとめて確認申請提出することになるので
これからは確認申請期間をしっかり取った工程を組みましょう。
今回解説した部分のみを抜粋した国交省説明資料のダウンロードはこちら。
次回の説明会レポートは「旧4号から新2号建築物に移行することの影響」について
解説いたします。おたのしみに!
※本レポートで解説した内容は国交省のHPの掲載資料でご確認いただけます。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/04.html#cont1
※本記事記載内容は令和5年11月上旬時点の情報であり今後変更される場合があります。