いつもご愛読いただきありがとうございます。
北陸新築リフォーム補助金サポートナビ運営局です。
いよいよ交付申請が始まる住宅省エネ2024キャンペーン。
前年との相違点や重要なポイントなどを解説する連載コラム。前回は新築を解説しました。
コラム「2024年の補助金子育てエコホーム新築」の申請の注意点とは?」
今回はリフォームの申請の注意点の解説です。
リフォームの補助金申請は工事写真がカギ!適当な写真では補助金はもらえません!特に今年は工事写真についての注意事項がかなり増えたので要注意!事業別に写真の要件を解説します。
昨年大人気だった窓リフォームの補助金『先進的窓リノベ』。
あまりに人気すぎてメーカーの生産がおいつかず納期遅れが発生したため、人気は夏に失速、
秋以降にとりくむ人が激減したため、実は補助金予算は枯渇することなく最後まで実施され円満終了しました。
そして再開した今年の窓リノベ事業ですが、補助金申請手続きの重要ポイントは3つ。
審査側はマニュアルをまったく読まずに申請してきた案件はすぐわかります。
そういう相手には審査員は容赦なく再提出を何度も何度も指示してくるので、まずは基本を理解しておきましょう。
・工事前後の変化を比較できるよう同じ構図、同じ画角、同じ距離感で撮影すること
・内窓は屋内から撮影し外の景色も写すこと(夜間不可・カーテンや障子は外す)
・外窓は屋外から撮影し同じ画角とすること
撮影の注意点についての詳細はこちら
https://window-renovation2024.env.go.jp/assets/doc/mado_koujishasin_point.pdf
上記の注意事項は「ちょっと写真撮っておいて」と誰かに頼めるレベルではありません。
日付入り工事看板を入れることはもはや当然、実は細かい基本ルールが存在しているので、
現場で写真を撮る前に再度読んでから撮影しましょう。
昨年の窓リノベの交付申請時に、1窓ごとの実際の工事費を入力したこと、みなさん覚えていますか?
1窓ごとの取付工事費は補助金と同額または工事費の方が上回っていれば、交付申請はできていました。
国はこのシステムで実際の窓の取り付け工事費の相場を1年かけてデータ収集、その結果、特に内窓の現実の施工費が国が思っていたよりずっと安かったことがバレてしまいました。
去年と比較すると、外窓(はつり工法)と1カ所あたりの内窓補助額が1万円~2万円ほど減額になっています。特に内窓の値崩れが激しい。
昨年は一戸建ての住宅の全窓を施工すると120万ほど申請できていましたが、
今年は内窓だけで100万以上になるケースはあまりないのでは?
「工事費の半分は補助金がもらえる」といいきれないので注意しましょう。
今年の窓リノベでは勝手口ドアや玄関ドアもセットで補助金申請できます。
ただし窓リノベは性能要件が高い事業なので、玄関ドアはかなり高額商品になりそうです。
一方、勝手口ドアは外窓交換と同じグレードにすればいいので窓と一緒に補助金申請できるでしょう。
勝手口ドアで69,000円/箇所など。サッシ見積時に補助金予定額も聞いてみましょう。
今年の補助金で最も人気が出そうな「給湯省エネ」。
例えばエコキュートの場合、従来品より価格は多少アップしますが1台につき補助金は10万円など。さらに古い電気温水器や蓄熱暖房機を撤去すると撤去加算として5万~10万円追加でもらえます。
当サイトの別コラムで既に解説していますので参照ください。
https://hokuriku-hojyokin.jp/column/848/
リフォームの補助金の中でもこの給湯省エネは工事写真において難易度が最も高いです。
つまり提出しなければならない写真の種類と要件の注文が多い!
撤去加算も申請する場合は撤去工事についても写真で証明しないといけません。
窓リノベ同様、工事前後の変化を比較できるよう同じ構図、同じ画角、同じ距離感で撮影しましょう。
給湯省エネは事前にマニュアルを読まないと補助金はもらえないと思っておいた方が良いです。
マニュアルは下記「提出する写真の撮影における注意事項」参照ください。
高効率給湯器の交換の場合の工事写真撮影方法
https://kyutou-shoene2024.meti.go.jp/assets/doc/kyuto_kojishashin_hontai.pdf
撤去加算がある場合の工事写真撮影方法
https://kyutou-shoene2024.meti.go.jp/assets/doc/kyuto_kojishashin_tekkyo.pdf
最後に国交省の補助事業『子育てエコホーム(リフォーム)』の申請の注意点です。
任意工事として加算して申請できるバリアフリー改修工事ですが、段差解消は7,000円、廊下幅等の拡張は28,000円の補助金がもらえます。
よくユニットバス交換工事などにドア入口で申請しますが、
今年からリフォーム後写真に段差やドア開口幅を測ったスケールの写真が必須になりました。
なお、補助対象となる工事の定義としては
段差解消工事
「便所、浴室、脱⾐室その他の居室及び⽞関並びにこれらを結ぶ経路の床の段差を解消する⼯事 (浴室の出⼊⼝ にあっては、段差を⼩さく する⼯事を含む)」
廊下幅拡張工事
通路または出⼊⼝(以下「通路等」という。)の幅を拡張する⼯事であって、⼯事後の通路等(当該⼯事が⾏われたものに限る。)の幅が、おおむね750mm以上 (浴室の出⼊⼝にあってはおおむね600mm以上)であるものをいい、 通路等の幅の拡張を伴わない単なるドアの取り替えは含まない。
段差解消の場合は段差がゼロでなくても良いですが、リフォーム前より段差が小さくなっていることがわかる写真を提出してください。
廊下幅(開口部)拡張工事の場合では基本750mm以上の幅が必要ですが、浴室出入口の場合は600mm以上あることをスケールでアピールする工事後写真を提出しましょう。
バリアフリー段差解消や廊下幅(開口部幅)拡張工事の補助金申請は、写真のみで工事の事実を証明します。
工事前後写真でバリアフリー化が明確でないとなかなか審査を通らないので、給湯や窓以上に、同じ構図、同じ画角、同じ距離感で工事前後写真を撮影しましょう。
なお、間取り変更がある場合はバリアフリー段差解消幅拡張はそもそも補助対象外です。
同じ場所であることがわかりにくい写真になっちゃうな・・・と写真を撮りながら思った場合は、もう補助対象にならない箇所だと察してください。他の工事場所でもっと段差や開口幅拡張がわかりやすく撮れる場所を探すことをおすすめします。
世帯増などで浴室を2か所に増設する工事や、増築で浴室や窓が場合も、設置する窓や省エネ住宅設備について補助対象にできます。たとえば洋室を浴室化する場合は、リフォーム前の洋室を提出すればOK、増築での増設の場合は増築があったことを伝えるために、増築前建物の外観全景を撮影したものを工事前写真として提出します。
なお、増設や間取り変更による場所移動が伴う場合、高断熱浴槽や節湯水栓、浴室換気乾燥機は補助対象になりますが、バリアフリー手すり、バリアフリー段差解消や廊下幅等拡張工事は補助対象外になります。
さて、リフォームの補助金においていかに工事写真の完成度が重要かを解説してきました。
とはいえ
「写真を撮り忘れてしまった」
「撮影方法や工事看板などマニュアルの要件を満たした工事前写真が撮れていない」
などが時々発生します。
リフォーム前写真が無い場合の各事業の対応は下記を参照ください。
今年は「提出免除依頼書」で1度だけ堂々と申請できるケースがあります。
工事前写真が無い場合の対応
「提出免除申請書」とは、1事業者につき1申請に限り、リフォーム前写真がありませんので提出しませんと言える書類です。窓リノベで1回、給湯省エネで1回など事業別に申請可能。
大変ありがたいのですが、たった1度の権利です。さてどの案件を救済するか?
事業者内でモメるのかもしません。
この1度きりの免除システムをあてにせず、工事前写真は注意点をしっかり守った写真を取るようみんなで徹底していきましょう。
今回は『先進的窓リノベ』『給湯省エネ』『子育てエコホーム』の重要ポイントを解説しました。いかがだったでしょうか。
主に工事写真に注意するようくりかえし記載しました。
リフォーム前後写真は、同じ構図+同じ画角+同じ距離感。
そのためには、リフォーム前工事写真を見ながらでないとリフォーム工事後写真が撮れません。
リフォーム工事前写真を撮影したらプリントアウトしておいて車に置いておくとか、写真データを社内共有して誰でも撮影に行けるようにするとか?
事業者内で工夫しておくと良いですね。
また、『窓リノベ』『給湯省エネ』『子育てエコ』いずれも共通ですが
お客様の捺印が必要な「共同実施規約規約」の様式がちょくちょく改定されています。
実施した省エネ改修についてのアンケート協力依頼や、Jクレジット制度について同意を求める欄などが
いつのまにか増えていたりするので、
お客様にハンコをもらう直前に事業HPから最新様式をダウンロードするようするとよいでしょう。
北陸新築リフォーム補助金ナビでは、この補助金を活用したいけど、どんな材料を使用したらよいのかわからない、申請手続きが不安。などの工務店様からの相談や、補助金申請を支援しております。くわしくは当サイトまでお問い合わせください。
当サイトでは「窓リノベ」「給湯省エネ」「子育てエコホーム」の補助対象の製品が何か、補助金がいくらなのかチェックできる補助金額算出シートを無料配布中です。
リフォーム工事前写真を撮るときに、どこの部位の写真を撮っておけばよいのかの参考におすすめです。
下記から無料でダウンロードできますのでぜひご活用ください。